sima2*blog

ネットのよもやまをお茶の間に

大前研一氏の「楽天観」

      2010/04/06

たまたま読み当たった記事が大前研一氏の講演サマリーで、中でも楽天・三木谷社長をかなりこき下ろした強烈な内容、かつそれなりに納得する筋立てでもあったので、ご紹介しようと思います。かなり最近の講演。
企業リスク対策(特別編:前編)[大前研一氏]/SAFETY JAPAN 2005 [コラム]/日経BP社


まず面白いのは、ITベンチャーの実体からは桁外れた時価総額をご自身の言葉で説明されている部分。

その例として大前氏は、オークションサイト「ビッダーズ」を運営していたDeNA(ディーエヌエー)の南場智子社長を挙げる。

「上場当時の売上は10億円台で、利益は1500万円台そこそこでした。ところが、上場してついた時価総額をご存じでしょうか。何と1300億円なのです。
 これは、従来の企業価値からは説明できないでしょう。ただ、見えない大陸で新しいテリトリーを占拠したという発想からのみ、説明することができるのです。つまり、この会社は、この新しい分野(カメラつき携帯+若い女性+オークションの三要素で構成される経済空間))において、これからも利益を生み出すだろうという経済価値の総和として、1300億円という価値がついたのです。GOOGLEが創業7年にして時価総額11兆円を超えたのも“サイバージャングルの水先案内人”としてほぼ独占状態になるという期待値からです」

なるほど。アナロジーとしてはすごく分かりやすいですね。まぁ市場参加者全てがこういうビジョンで買っているとは思えない(高いから、上がりそうだから買っている、というマネーゲーム)ですが、そもそもの基準としてついている価格の説明としては分かりやすい。

大前氏は、「見えない大陸で、新しいテリトリーを占拠すること」を、アメリカの西部開拓に例える。
 「カリフォルニアやテキサスを占領した場合、そこにはどのような価値がつくか。それは、単なる荒れ地の土地代で終わるのではなく、その土地の持っている潜在価値に対して時価総額が決まる」というわけである。

さて、三木谷社長のくだりです。
ところが、実物経済にしがみついていれば、転んでもそこに何かは残る。おそらく、そう考えたのでしょう。そこに三木谷氏の弱さが出たと私は見ています。

 しかし、問題は西部開拓史を見ても分かるように、文明社会(ニューヨーク)の法がいいと思ったとたんにガンマンとしては隙を見せることになります。倍率が20倍の会社にクリンチすれば、彼の会社も旧社会の倍率になってしまうのです。つまり彼は市場に対して時価総額は2000億円(5分の一)でいい!という馬鹿なシグナルを送ったことになるのです。これは楽天の“光通信化”です。つまり光通信というのは光だ、通信だ、ということでサイバー銘柄だと思われていたのが単なる携帯電話の代理店、となった途端に時価総額が10分の一以下になってしまった。三木谷さんがTBSを欲しがれば、同じ運命です。3000億円の借金が重くのしかかる危険性を自ら招いたといえるでしょう。
 これは彼が経団連などの爺さん連中と付き合い過ぎたために起こった悲劇です。サイバー社会の希望の星だったはずの彼が、所詮興銀出身の旧社会の住人、ということになるのです。見えない経済大陸の摂理を理解していないと、マルチプル経済でのし上がった人は、マルチプル経済の銃弾で瞬間にして撃ち抜かれてしまうのです」

うはー。バッサリですねぇ・・・w
さて、皆さんはどう見てます?

 - トピック